So-net無料ブログ作成

冬の紀伊半島ツーリング [drive/touring]

雨模様の予報は、良い方に外れたようです。

P1100683.jpg
0001.jpg
0002.jpg
東の空に上る、夜明けと共に消えてしまうであろう儚い月を背にしながら、東名高速道路を西進。
伊勢湾を渡って東名阪自動車道に入り、御在所SAでボクスターの屋根を開けました。
伊勢自動車道/勢和多気ICでアウト、カントリー・ロードのK22を南下して海に出ます。
誰もいない小さな港でひとやすみしながら、今日これからのルートを検討した結果、このまま海沿いを南へと走り続けることに決定しました。

P1100693.jpg
P1100696.jpg
内陸部の幹線道路であるR42とは異なり、沿岸部のR260は交通量も街も少ない快走ルート。
立派な橋やトンネルで造られたバイパス区間が前回よりも大幅に延伸していましたが、昔ながらの山越え屈曲区間もまだ残されています。
そんな道を、用もないのにシフト・チェンジを繰り返しながら走る52歳。
薄曇りながら気温は10℃を超えるほどにまで上がっており、最高のオープン日和となっています。
R42に出、尾鷲の街で昼飯処を物色。
おわせ お魚いちば おとと」は海産物を豊富に売っていますが、その奥にはセルフ方式の食堂もあります。
ビンチョウマグロの漬け丼は510円、これにアジフライとアオサの味噌汁をつけても760円で腹一杯となりました。

P1100705.jpg
P1100711.jpg
P1100699.jpg
尾鷲の先でR42と別れ、再び海沿いへ。
「私の好きな道100選(注:イメージです)」にも選ばれているR311は、タフなワインディングやリアル1車線区間も存分に楽しめるシーサイド・ルートです。
途中には小休止にもってこいの静かな港もあり、変化に富んだドライブを満喫させていただきました。
R311はいったん合流したR42と別れ、内陸部へと向かいます。

P1100713.jpg
0007.jpg
P1100715.jpg
K40で狭い山道をしばらく走ると視界が拓け、すっかり有名になった丸山千枚田に出ました。
この時期、田には緑も水もなく、更に鈍色の雲にすっかり覆われたこともあって、広大な千枚田には露天掘り鉱山のような寂寥感が漂っています。
しかしそれは裏を返せば、観光客ゼロの恩恵に与れる、ということ。
冷たい風に吹かれながら、10年ぶりに立ち寄った展望所から、眼下の景色を独り静かに眺めていました。

0013.jpg
引き続きK40を北に走り、北山村でR169にスイッチ。
北山川に架かる吊橋は昨年1月にボクスターで渡りましたが、1t以下制限に改めて気がつき、今回は徒歩のみとしました(汗)。
奥瀞方面への道もやはり改良工事が進んでおり、クネックネのハード&タイトな「酷道」は、高速道路のような2車線路の出現に旧道扱いすらされることもなく、次々と通行止めの処分が下っています。
2速⇔3速で必死にステアリングを繰っていたルートを、5速や6速のままで一気に走り抜けながら、時の流れをつくづく感じることとなりました。

DSC_0048.jpg
DSC_0050.jpg
R168を経由して、本日の投宿地である川湯温泉に到着。
10月、体調不良により涙を呑んで不参加を決めた「台風どまんなかミーティング」でクルマ仲間が宿泊した、温泉民宿「大村屋」にチェック・インしました。
大好きな川湯温泉には、大塔川の河原に小さな丸見え露天風呂があるのですが、12月から2月までは閉鎖中。
その代わり、同じ期間に川を堰き止めて造る巨大な「仙人風呂」が設えられており、冬の名物となっています。
川底から70℃以上の源泉が湧きだしており、場所によっては熱くて入れない程のパワーがあるものの、広く観光客に開放しているためか、水着が必須とのこと・・・。
仕方なく宿の貸出用水着を借りて入りましたが、これでは温水プールと変わらず、開放感も半減です。
しかも家族連れで来たガキが石を投げ込んで騒ぐわ、外国人のグループが奇声を挙げて大はしゃぎするわで、心穏やかに入浴していられません。
そそくさと上がって宿の内湯にどっぷりと浸かりながら、次回は仙人風呂のない時期に来ようと固く誓うのでした(涙)。

---

P1100717.jpg
P1100721.jpg
翌朝は6時前に起床。
掛け流しの内湯で目を醒まし、身支度を整えて、宿猫をイジりながらチェック・アウトを済ませます。
グッと冷え込んだ川湯温泉の朝は晴天に恵まれている一方、風が吹いているためか放射冷却は弱かったようで、霜の降りていないボクスターの幌はすぐに開けることができました。
R168で新宮へと下り、更に南を目指しますが、「無料」に釣られて乗ってしまった那智勝浦新宮道路は大失敗。
追越しもできない片側1車線の単調な高規格道路を、制限速度未満で爆走するトラックの尻を舐めながら、延々と走らされることになったのです(涙)。

P1100725.jpg
海から上った朝陽に目を細めつつR42をトレースし、半島南端・串本町のパーキングで朝飯です。
昨晩泊まった大村屋は夕食のみの安いプランとしており、その代わり出立時に特製の「熊野古道弁当」を持たせてもらいました。
袋を開けてビックリ、竹の皮には熊野名物のめはり寿司や古代米などのおにぎりが包まれており、同じく竹皮で作られた弁当箱には煮物や焼物などたくさんのおかずが詰め込まれています。
でもって、どれもこれもが大変に旨い。
穏やかな海を眺めながら弁当を平らげ、宿のおかみさんにもらった甘い紀州みかんを頬張れば、大満足&大満腹。
心も胃袋も、昼飯は喰わなくてもいいんじゃないか、ぐらいのレベルに達しました。

P1100744.jpg
P1100735.jpg
幹線道路のR42も、紀伊半島南部まで来れば交通量の少ない快走シーサイド・ロードとなります。
延伸しまくっている紀勢自動車道へとクルマが流れているためか、前回走行時よりも更に空いている印象があります。
気持ちの良い風と太陽を浴びて、マイペースのオープンエア・クルージングが続きました。
安楽なショート・カットのために掘られた立派なトンネルの外側には、海に沿った旧道が今も遺されており、当然ながら交通量は皆無です。
その先に現れるであろう光り輝く海を楽しみにしながら次々とコーナーを廻り、再びR42の現道に復帰する。
嗚呼、なんて有意義な遠回りなのでしょう(笑)。

P1100749.jpg
交通量が増えてきた白浜の辺りでR42を棄て、R311で内陸部へと走ります。
K198の長大なトンネルでひと山越えて龍神方面に向かうものの、絶景のR371/高野龍神スカイラインは既にチェーン規制が敷かれているとの由。
そこで北西へと転進、R424を走るのですが、これまた「私の好きな道100選(注:イメージです)」に入選するほどの走り放題快走路なんです。
誰もいない、ルーズなコーナーと緩やかなアップダウンで構成された山間の2車線路を、4速メインで走る走る。
有田川町に出るまでの40kmを、ほぼノン・ストップで楽しく走り切りました。

P1100751.jpg
P1100754.jpg
さて、ここからはR480で高野山を目指します。
タイトな屈曲路などを織り交ぜながらどんどん走っていくに連れて標高も上がり、人やクルマの気配が薄れていきます。
いつの間にか外気温は氷点近くにまで下がっており、あろうことか、空を暗く覆い尽くした雲からは小雪さえも落ち始めてきました。
こんな山奥で雪に降られたらシャレにならんと思いつつ、ここまで来て引き返すのもシャクなので、結果、ペース・アップ。
何とか高野山の入口まで辿りつきましたが気温は氷点下3℃、弱いながらも雪は降り続いていたので高野山歩きは断念し、そのままR370で下山と相成りました。
下界に出、吉野町のローソンで「北海道産豚の極上肉まん」を頬張りつつ、以降のプランを検討することになります。

P1100758.jpg
P1100762.jpg

時刻は14時を過ぎており、今から500km先の自宅を目指しても、途中で複数箇所の大渋滞に嵌るのは火を見るよりも明らか。
そんなもんはツーリングの主旨に大いに反するためもう1泊することとし、「じゃらんnet」で2食付の民宿を探し出しました。
R169を離れてK256で津風呂湖岸の森の中をトレースし、R370を北上。
宇陀からスイッチしたR369は名阪国道へのICを越えると交通量が激減、広狭混在の好ましいカントリー・ロードになります。
後方よりカッ飛んできたスポーツ・バイクと一緒にあっという間に走り抜け、奈良県最北部の柳生町に入りました。

P1100764.jpg
P1100765.jpg
P1100768.jpg
P1100769.jpg
幅員1.5mの山道に迷い込んだりしながら里山をドライブし、日が暮れる前に民宿「久保田亭」に到着します。
もともとは仕出し料理屋が本業とのことで、夕餉のテーブルには仕出し料理的な和食がズラリ。
本日の宿泊客は私一人だけということもあり、おかみさんと話をしながらゆっくりと食事を楽しみました。

---

P1100775.jpg
P1100776.jpg
朝6時、柳生の里は零下3℃。
明るみつつある空は快晴、放射冷却が炸裂したようで、窓の外の景色はことごとく白い霜に覆われていました。
朝食も夕食に劣らず品数が豊富で、熱々の豚汁を始め、ご飯のおかわりを余儀なくされる一汁多菜にもはや胃袋はギンギンです(汗)。
会計を済ませてチェック・アウト、おかみさんが持ってきてくれたお湯を真っ白に凍りついたボクスターのウィンドウにかけてから出発。
しかしながら、そのお湯がすぐにまた凍り付いて視界はほぼゼロとなってしまったため、陽当たりの良い路肩に停めて氷が融けるのを待ちました。
20L以上もの冷却水でミドシップにマウントされたエンジンを冷やしているボクスターは、コールド・スタートから通常運転温度に達するまでとても時間がかかります。
従って、朝イチは暖房も効かなけりゃ、ウィンドウ・デフロスターもまったく効かないんですねぇ(涙)。

P1100790.jpg
P1100800.jpg
P1100801.jpg
P1100806.jpg
P1100809.jpg
霜で真っ白の幌をかけたまま、ボクスターは奈良県から京都府に突入します。
交通量の少ないK5を快走しているうちにその霜も融け、ようやく幌も乾いたのでルーフ全開となりました。
途中、茶畑だらけの和束町で天満宮に参詣し、引き続き旅の無事を祈願。
その先のK5は人もクルマもいなくなり、滋賀県に入ってR307に合流するまで、途切れることのないマイペース走行を堪能することができました。
信楽からはR422を走るのですが、三重県境を越えてしばらく行くと、この道は完全2車線路の「国道」から狭い「酷道」へと一気に変貌します。
同じ伊賀上野へのルートでも、2車線の県道や広域農道にすら惨敗しているレベルではあるものの、そんなところがキライじゃないのよむしろ好き(笑)。
伊賀上野城を散策してからボクスターにハイオク・ガソリンを満たし、名阪国道/上野ICから帰宅の途に就きました。

---


三日間の走行距離は、1,597km。
走行時間は21時間49分、平均速度は75km/h。
平均燃費は、10.9km/lでした。

------

ボクスターを紀伊半島で走らせるのは、これで三度目です。
関東からはそれなりに距離がありますが、海の道、山の道、川の道に恵まれた、ドライブ好きには最高のエリアだなぁと毎回思います。
ただ、このところ真冬にばかり来ているので走れない道も多く、川湯温泉では冬期限定の仙人風呂に水着を着て入らざるを得ません(笑)。
来年は、のんびり秋にでも行きましょうかね。


おまけをどうぞ。

nice!(11)  コメント(12) 

nice! 11

コメント 12

ガソリンはハイオク

wataさんこんにちは。
紀伊半島は来月に初詣もかねていく予定なので、大変参考になりました。
紀伊半島には関東にはない走りごたえのある道があるので、ドライバー冥利の土地ですね。(笑)
にしても、風呂に石を投げ入れる子供など
最低限のマナーを守れない人がいると思うと正直悲しい気持ちになりますね。
by ガソリンはハイオク (2017-12-23 05:57) 

忠

こんにちは。

今回も楽しく拝見しました。僕も一昨年、伊勢神宮参拝がてら和歌山の奥様の実家までドライブしました。5年位前のナビ情報とは道の様子がかなり変わっていました。

それにしても、

「雨模様の予報は、良い方に外れたようです。」

と、突然に始まる書き出しは見事ですね。

「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう」

季節柄、ぴったりです。

僕も真似したいと思います!笑)


by 忠 (2017-12-23 09:53) 

hightree

Wataさん
いつも楽しく拝見しています。
紀伊半島走りたくなりました。2泊もあればとりあえず走れるもんなんですね。
参考にします。ありがとうございます。
by hightree (2017-12-23 12:38) 

つくばの松

お疲れ様でした!

2泊で紀伊半島満喫、素敵なGTですね。実は私も紀伊半島へ行ったことがあるのですが強風大雨の中、とんでもない狭道をスーパーカーを追っかけていた事しか記憶になく、wataさんのGTのような素敵な景色や歴史を巡る体験などできませんでした。ましてやこんな素敵な熊野の子入りの入った弁当なんて・・・(泣)

あ、肉まんはセブンのほうが美味しいかも・・
by つくばの松 (2017-12-23 19:51) 

wata

ガソリンはハイオクさん、こんにちは。

そうですね、伊豆半島や房総半島もいいのですが、紀伊半島はやっぱりケタが違いますよねぇ。
初詣ツーリング、どうぞ気をつけて楽しんできてください。
仙人風呂は温水プールみたいなもんですから、客層もまぁそれなりなのだと思います。
そもそも普通の露天風呂のような癒しや寛ぎを求めるほうが、間違っているんですよね(笑)。

by wata (2017-12-23 21:12) 

wata

忠さん、こんにちは。

いやほんと、山間のローカル国道はどんどん改良されており、狭いクネクネ道が無くなっていくのは少々寂しいような気がしています。
恥ずかしながら、持参したツーリングマップル関西版は2007年度版で、もう全然違っていましたよ(笑)。
ただ、私の駄文と天下のクリスマス・ソングとを同列に並べてはいけません。
怒られますって(汗)。

by wata (2017-12-23 21:12) 

wata

hightreeさん、こんにちは。

こちらこそ、いつもご覧いただきどうもありがとうございます。
何度も記事に書いている通り、紀伊半島は本当に素晴らしいドライビング・エリアです。
関東からは1泊コースでもイケますが、できればもう1泊していただくと、その「深さ」をよりじっくりと堪能することができると思います。
hightreeさんも、是非一度走りに行ってくださいね!

by wata (2017-12-23 21:13) 

wata

つくばの松さん、こんにちは。

10月の台風直撃下の紀伊半島ツーリング、行かなくて良かっ・・・じゃなくて(汗)、本当にご一緒したかったです。
今回は独りで走ってきましたが、仲間とのロング・ツーリングの楽しさはまた格別なんですよね。
大村屋は最安プランなので晩飯も品数は少なかったのですが私には十分、朝飯代わりに持たせてもらった熊野古道弁当は、見た目も味も素晴らしかったですよ。
次回はセブン-イレブンの肉まんも試してみます(←そこか?)。

by wata (2017-12-23 21:13) 

なべ

ぜひwataさんの「私の好きな道100選」リスト化して下さい
by なべ (2018-01-02 10:28) 

wata

なべさん、はじめまして。

コメントをいただき、ありがとうございます。
私個人の好きな道を開陳して、それが何かの役に立つとも思えませんが(汗)、一度リスト化してみるのはおもしろいかもしれませんね。
ただ100選は多すぎますので、カンベンしてください(伏)。

by wata (2018-01-02 16:11) 

ys

はじめまして。

数年前にALPINAを購入した頃からこちらのブログを拝見させていただいてる、紀伊半島の住人です。
しばしば紀伊半島を訪ねていただき、ありがとうございます。

今回のツーリングで通過された、R424沿いの かなや明恵峡温泉 という日帰り温泉施設、ロケーション抜群の露天風呂があります。また通られる機会がありましたら是非お立ち寄りください。

by ys (2018-01-08 17:17) 

wata

ysさん、はじめまして。

アクセス&コメント、どうもありがとうございます!
何度も書いていますが、紀伊半島は素晴らしいドライビング・エリアだと思っています。
「かなや明恵峡温泉」、とても良さそうな温泉ですね。
R424は実に気持ちいい道ですし、また走ると思いますので、その際には是非とも立ち寄ってみようと思います。
いい情報をいただき、ありがとうございました!

by wata (2018-01-09 00:41) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。