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ポルシェ・ボクスター、15,000km[1] [about my Boxster]

半年ほど前にボクスターが納車されてから、現在までに15,000kmほどを走らせました。
クルマもニンゲンもそこそこ馴染んできたような気がし始めていますので、現時点での走りやユーティリティなどの印象を記しておこうと思います。

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ボクスターのMA122型2.7Lフラット・シックス・エンジンは、もうハッキリと高回転型のキャラクターだと思ってます。
いや、最高出力を発生するのは6,700rpmですから、「兄弟」ケイマンの7,400rpmよりも低いですし、他のスポーツ系エンジンと比較しても特に高回転型だというワケではありません。
走らせてみると、エンジンを回すほどにパワー&トルクが出てくる印象、極端に言えば、低速域を削ってオイシイところを高回転側に寄せてるんじゃないか的なイメージがあるのです。
例えば6速1,500rpmレベルでタラタラと巡航中、そのままアクセルを踏みこんでも、ボクスターはちっとも加速してくれません。
ところがダウン・シフトで3,000rpmを超え、とりわけ4,500rpmから上になるとその印象は一変。
極めて刺激的なメカニカル・サウンドが炸裂し、レッド・ラインに向かって回すほどにパワーが出てきます。
スポーツ・モードをセレクトしておけば、高回転域でのスロットル・レスポンスはカミソリのように鋭くなり、それはちょっと怖いほどのレベルです。
また、走行10,000kmを超えてから、エンジンは全域でどんどん良くなっている印象。
購入直後の記憶と比較すると、フィーリングだけでなくパワーもトルクも明らかに上回ってきていると思われます。
いや~、これからがますます楽しみです。

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この「下は無いけど上がすんごい」エンジンのキャラクター、これまで所有した6台のクルマの中で最もイメージが近いと感じたのは、メルセデス・ベンツ・190E2.3-16
クラシカルなコスワース・チューンの直列4気筒エンジンとポルシェ伝統かつ最新の水平対向6気筒エンジン、どこが似ているのだろうと思っていたら、いずれもかなりのショート・ストローク・タイプだったんですねぇ。
ちなみにBMW ALPINA B3BMW M3C三菱・ギャランのエンジンはロング・ストローク、トヨタ・スターレットM3Bはほぼスクエア。
一方、ボクスターの内径行程比は0.81と、メルセデス2.3-16の0.84を超えるオーバー・スクエアっぷりにビックリです。
そんなプロファイルからも、MA122型は「回して楽しむエンジン」なのだというイメージが強くあります。

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「ポルシェのミドシップ・スポーツカー」と言うことで、全体的にハードかつピーキーなイメージがあったのですが、これは良い意味で大外れ。
ありきたりな言い方で恐縮ながら、このクルマはとても乗り心地がいいと思います。
不快な振動やハーシュネスは低く抑えられており、アンジュレーションやギャップを上手くいなしながら、予想外のフラット・ライド感を楽しめます。
故に、ハイウェイをひたすら走り続けても疲れませんし、荒れた路面のワインディングでも跳ねてトラクションが抜けるようなことはまずありません。
私のボクスターの足回りにはPASM(可変ダンパー)と19インチのホイールがセットされていますが、なるほど、これなら更なるオプションの20インチ・ホイールでも無理なく履けるような気がします。
屋根を閉めて走るとき、複層構造のソフト・トップは不快な雑音を予想以上に遮断してくれるものの、タイヤ・ハウス内のカバー/インシュレータが全面に貼られていないせいもあるのか、ロード・ノイズは大きめに感じられます。
しかし、そんなもんは屋根を開けちゃえばまったく気にならなくなるんです。
これもまた、オープン・カーの特権ですね(笑)。

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山坂道、ボクスターは実に俊敏に気持ちよく走ってくれます。
例えばタイト・コーナーでペダル操作とステアリング操作が上手くシンクロすると、「曲がる」というより「回る」ような感覚を味わうことができます。
これまでに乗っていたクルマとは、旋回の軸が明らかに違うんですね。
私のようなヘナチョコ・ドライバーであっても、いや、ヘナチョコだからこそ、軽量+低重心+ミドシップ・レイアウトのメリットを存分に享受し、ワインディングをクルマ任せでラクに走ることができるのだろうと思っています。
もちろん、限界時の挙動はFR車と比べてシビアなものになるのでしょうけれど、限界まで走らせることなんてできませんから、私(笑)。
電動アシスト機構や可変ギア・レシオの恩恵かどうかはわかりませんが、ステアリングは極めて正確かつ気持ち良い切れ味です。
4輪はアスファルトを捉え続け、少なくともドライ・コンディション下であれば、私の速度レベルにおいてPSM(スタビリティ・コントロール)が介入してくることは殆どありません。
PASMはダンパーの制御幅が大きいようで、ワインディングにおいても「ノーマル・シャシー」のままでロール/ダイブ/スクワットは十分に抑えられているような印象があります。
逆に言えば、「スポーツ・シャシー」との差があまり大きく感じられないため、PASMはオプション装着しなくても良かったかな・・・と思ったりもしていました。
が、今では「常時無段階制御」こそがPASMのキモであり、「硬軟切り替えスイッチ」はプラス・アルファの機能なのだと考えています。

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ブレーキは制動力/フィーリングともに文句無しで、イメージ通りに減速⇒停止することができます。
ポルシェのブレーキはとても高性能だと聞き及んでいますが、少なくとも現時点においては、直前に乗っていたALPINA B3のそれと比較してボクスターのブレーキが格段に優れているとの印象はありません。
これは、B3のブレーキがとても好印象だったためもあるでしょう。
そもそも制動性能はブレーキ・システムの良し悪しだけでなく、車両の重量やディメンジョン、タイヤの能力など、様々なファクターに左右されるものだと思っています。
B3と比較すればボクスターは160kgも軽く、ミドシップ故に前軸荷重も小さいため、ブレーキ・システムへの負荷は遥かに軽いものと思われます。
なので、200km/hからの全力制動や長時間のサーキット走行など、ハードなストッピング・パワーや耐フェード性能が問われるようなシーンになればなるほど、ボクスターのブレーキはその真価を発揮してくるのだろうと考えています。
ま、私にゃそんな走りはできませんけどね(涙)。
ちなみに制動性能とはまったく関係ありませんが、ブレーキ・ダストによるホイールの汚れはとても少ないと感じています。
ありがたいですねぇ(笑)。

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私のボクスターは、今となっては少数派と思われるマニュアル・トランスミッション仕様。
エンジン・オイルの交換時、トランスミッション本体に「GETRAG」の刻印を発見し、BMW M3C、ALPINA B3、ボクスターと3台続けてゲトラーグの6段手動変速機を使っていることがわかりました(笑)。
ボクスターのトランスミッションはエンジン後方、リア・オーバーハング部にレイアウトされています。
従ってシフト・レバーからは遠く離れており、両者は2本の長~いケーブルで結ばれているようです。
そのせいか、変速操作にはゴクゴクッとしたダイレクトな手応えは感じられませんが、スパスパッと軽く決まる爽快感があり、これはこれで大変気持ちよく感じられます。
また、私のボクスターはオプションのスポーツ・クロノ・パッケージを設定しているため、トランスミッションのマウントには磁性流体によりその硬さを変化させる仕掛けが組み込まれています。
非設定車と乗り比べたわけではありませんが、最重量物であるエンジン+トランスミッションの揺れを制御することは、低速時/巡航時の乗り心地と加減速旋回時の操作レスポンスとの双方を向上させているだけでなく、この安定したシフト・フィールの実現にも一役買っているのではないかと思っています。

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前述の通り、私のボクスターにはPASMとスポーツ・クロノ・パッケージが装備されており、シャシー・コントロールは2段階、ダイナミクス・コントロールは3段階からそれぞれ任意で選ぶことができるようになっています。
私の場合、街中を走るときや高速道路を巡航するようなときは、ノーマル・シャシー×ノーマル・モード。
ハイウェイを元気よく走らせたり、中高速ワインディングやカントリー・ロードを快走するなら、ノーマル・シャシー×スポーツ・モード。
2速メインのタイトな屈曲路であれば、スポーツ・シャシー×スポーツ・モード・・・ってな感じで使い分けています。
なお、オート・ブリッピング機能を有するスポーツ・プラス・モードは、独りで走る際にはあまり使っていません。
仲間とドライブに行き、逃げたり追いかけたりする必要が生じた時などに限り、止むを得ず起動しているのです(←?)。


・・・長くなりましたので、つづく。

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コメント 14

KeiM**

wataさん、こんばんは。
3年超で100,000km走りそうな勢いですね。すばらしい。
つづきも楽しみにしております。
by KeiM** (2015-03-26 21:32) 

wata

KeiM**さん、こんにちは。

確かに今のところ半年で15,000kmですが、コレはまぁ慣らしも含めて積極的に走ったからだと思います。
もう落ち着いたので、これからはそんなに距離は延びないんじゃないかと思われます(←ホントか?)。

by wata (2015-03-26 23:00) 

yone0531

wataさんこんばんは。

ボクスターとレベルが全く違いますが、ミッドシップと言うしばりで 自分は
昔MR2(SW20)に乗っていましたが、確かに友達のレビンなどと違って
コーナーの進入する際は、感覚がぜんぜん違った記憶があります。
更に、たいした腕もないのにカッコつけて走ったら、事故りましたけどね(泣)
若いときの苦い思い出です。(涙)
by yone0531 (2015-03-27 23:21) 

wata

yone0531さん、こんにちは。

MR2は、乗り手を選ぶ硬派なスポーツカーのイメージがあります。
現代のようなセイフティ・デバイスがまだ無かった頃でしょうから、ドライビングはかなりシビアだったんでしょうね。
もしもボクスターにスタビリティ・コントロールが装備されていなかったら、調子に乗って走らせているうちに事故っていることでしょう。
気をつけます(汗)。

by wata (2015-03-29 18:31) 

K

オート・ブリッピング機能を有するスポーツ・プラス・モードですが、
私も同じく、独りで走る時には、ほぼ使っておりません。
前を走るボクスターに追いつくため、または後ろの911から逃げる際の緊急措置として重宝しております。

しかし、この正確なシフトダウンを目の当たりにすると、自分のドラテクの未熟さを指摘されているようで悲しくなります。
まだまだ練習ってことですね。
by K (2015-03-29 19:14) 

wata

Kさん、こんにちは。

個人的にスポーツ・プラス・モードは、「イザというときのために取っておく」みたいな感じがイイと思っています。
スイッチを入れるとクルマのセッティングがハード&レスポンシブになるだけでなく、自分にも気合が入るような気がするんですよね(笑)。
オート・ブリッピングはとても人間がマネできるようなレベルではありませんので、自分と比較しちゃダメです。
それは、ABS並みの超ポンピング・ブレーキができないのと一緒ですよ(汗)。

by wata (2015-03-29 22:52) 

MT

走ってますねぇ。追い越されてしまいました。(笑)
スポーツプラスのブリッピング機能は私もほとんど使ってません。
自分より格段に上手ですが、自分でやる楽しみがマニュアルを選んだ理由ですから。
911もエンジンは高回転型です。カレラSの時は中速のトルクが十分にあるのであまり上は使いませんでしたが、今のカレラは5000回転から上で楽しいパワーが出てきますので、高回転を使うようになってます。
ポルシェのブレーキは制動力よりもコントロール性が優れてると思ってます。制動力がすごいのはPCCBです。私も991で初めて味わいました。
速度をそぎ落とすという表現がぴったり合います。コストがもっと下がってもっと装着しやすくなるといいのにと思います。
by MT (2015-03-30 08:23) 

zdm1929

こんにちは
ボクスター15000kmですか(^^) ナラシも終わってグイグイ調子よくなってくる頃ですね♪
私も987を少しだけ運転させてもらったことがありますが、「もっと回せ」とせかすようなエンジンと、今まで体験したことのない旋回時の感触に驚いた記憶があります。
ある意味ウチの330とは逆なのキャラクターなのかもしれませんね。一度じっくりと向き合ってみたい車です(^^)

by zdm1929 (2015-03-30 16:45) 

wata

MTさん、こんにちは。

距離ではMTさんの991型ポルシェ・911カレラを追い越しましたが、走りでは絶対に追い越すことができないのは、昔も今も変わりません(涙)。
「スポーツ・プラス」はオート・ブリッピングが働くだけでなく、PSMの介入頻度が「スポーツ」時よりも更に少なくなるんですよね。
何かあった場合に自分のウデで立て直すことはできそうもありませんので、それもまたスポーツ・プラスをあまり使わない理由のひとつだったりしています(汗)。
ポルシェのスポーツ・ラインで一番非力なボクスターでも、5,000rpm以上をキープすると、ドライバーたる私がついていけないほど速いです。
ブレーキもスタンダードのままで十分ですが、一度試させてもらったカーボン・セラミック・ブレーキの制動能力は、もう異次元レベルですよね。
コレが普及したら・・・非装着車による追突事故が増えるんじゃないかと思われます(汗)。

by wata (2015-03-30 22:51) 

wata

zdm1929さん、こんにちは。

はい、ボクスターのエンジンは、距離に比例してどんどん良く回るようになってきています。
「B3の慣らしは10万kmで完了!」などと公言してきましたが(←ホントか?)、ボクスターもまだまだ成長していくと思われますので、これからが実に楽しみです。
エンジンのキャラクターは、低中回転域からトルクを出していたB3のそれとはもう全然違ってます。
速く走らせたきゃエンジン回せ!みたいな感じですから、極端に言えば、低速域は2.7リッターの絶対排気量とボディの軽量化とでクルマを動かしているイメージです。
セダンとロードスターとのボディ形状の違いだけでなく、エンジンも旋回感もことごとくB3とは異なっているため、9年/20万kmの間に染み付いたドライビング・スタイルは通用しないんじゃないかと思っています。
いや、困った(涙)。

by wata (2015-03-30 22:53) 

ゴウ@神戸

私も気になって自分のカレラSを調べてみたところ
102.0×77.5mでボアストローク比0.76のなかなか
かなりのショートストロークでした。確かにギュイーンと
高回転まで楽しいですね。全然回せ切れませんが…。。
by ゴウ@神戸 (2015-04-01 22:24) 

wata

ゴウさん、こんにちは。

0.76とは、これまたかなりのオーバー・スクエアですねぇ。
ボアやストロークなんてあまり気にしたことは無かったのですが、ボクスターの低回転が弱い印象が190E2.3-16を思い出させてくれて(笑)、調べてみた次第です。
もちろん、エンジンのキャラクターはボアストローク比だけで決まるワケじゃありませんけど、高回転域の炸裂感はショート・ストローク・タイプゆえのものかもしれないな、なんて思っている次第です。
・・・ま、おっかなくてあんまり回せないんですけどね(汗)。

by wata (2015-04-01 22:57) 

DION

ひっそりと過去記事にコメントしちゃってすみません。
wataさんのブログを拝見するたびにポルシェ良いなぁと思う今日この頃です。
オプションとか考えると新車はやはり無理だと諦めつつ、
F30、早く完済して中古でもいいので一度乗ってみたいですね〜。
夢見ちゃいます。
by DION (2015-12-23 22:46) 

wata

DIONさん、こんにちは。

いえいえ、いつの記事であってもコメント大歓迎ですから(笑)。
ボクスターは本当に楽しいクルマだと思っていますが、その魅力は「ポルシェであること」よりも「ロードスターであること」のほうが大きいと感じています。
従って、私のBlogでは「ポルシェの良さ」はあまりお伝えできていないと思いますので、一度お好きなモデルを試乗されては如何でしょうか。
最近は女性オーナーも増えているようですから、冷やかしであっても、ディーラーは歓迎してくれると思いますよ(笑)。

by wata (2015-12-24 00:03) 

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